軽自動車の乗り心地
どんなに室内が広くて、かっこいい軽自動車でも「乗り心地」が悪ければ、満足度が高いとはいえません！
しかし同じ車種であっても人によって乗り心地の感じ方は違います。特にシートは硬めがいいとか柔らかい方がいいとか、乗り心地をはかる基準も違います。
それでは自動車における乗り心地とはどのようなものなのでしょうか？少し考えていきたいと思います。
シートの座り心地のよさ
長時間の運転で、腰が痛くなったり、背中が痛くなったりすると、乗り心地が悪くなります。
シートの角度・固さ・形状などが関係してきますが、人によって個人差がありますので、座って確かめるしかありません。
最近の軽自動車はシートの質も年々よくなってきて、非常に座り心地が良くなってきています。グレードの低いものでも、普通以上の座り心地はクリアしているといえます！
スムーズな操縦性・ハンドリング
運転していて、ハンドルが重かったり、なんだかギクシャクするような車は運転しにくくなります。
最近の軽自動車は、パワーステアリングという機能が標準で備わっており、ハンドルを回転させる力を助けてくれます。
それに加え、軽自動車は小回りが効くので、普通車に比べても、非常に操縦性・ハンドリングはいいと思います！
カーブでのサスペンション
自動車のタイヤの根元には、サスペンションと言われる部品がついており、簡単にいうとバネのような役割をします。
例えば、カーブで車体が傾くと、グーっとバネが縮み、傾いた車体を押し返してくれようとします。
一昔前の軽自動車のサスペンションは品質が悪いものが多く、カーブなどではすぐに車体が傾きよく揺れましたが、最近の軽自動車では、非常にサスペンションの質もよくなってきています。
ただ軽自動車はサスペンション自体が小さく設計されているので、普通車に比べると、弱く感じるのは確かです。特にたくさん人が乗ったり、荷物を積んだときによく感じますね。
しかしこれも日常的な運転では、まったく支障がない程度なので気にする必要はないと思います。
結論として、”軽自動車の乗り心地は充分満足のいくレベル！”といえるでしょう！
乗り心地を左右するサスペンションにはメーカーの特徴が出る！
バネとショックアブソーバーの関係とは？
軽自動車の乗り心地を良くするために、軽自動車メーカーは主にサスペンションの調整を行います。
現在、軽自動車は共有プラットフォームを使い、できるだけ共通の部品を多くの車種に用いることでコストダウンを図っているため、車種によってシートの質を大きく変えることができず、乗り心地に大きな影響を与えるホイールベースも車種ごとの基本設計が同じ場合は変更することができません。
しかしサスペンションだけは車種によって調整できるため、車種の特性に合わせることが可能となります。この調整はエンジンの特徴と合わせ、車の個性を決めるためのもっとも重要な部分といえます。
サスペンションにはいろいろな方式がありますが、どの方式でも必ず使われているのが路面の衝撃を吸収するバネ（多くはコイルスプリングですが、商業車では板バネを使用しているケースもあります）と、そのバネの振動を減衰させるショックアブソーバー（ダンパーとも言います）です。
バネだけでは路面の衝撃を吸収できても、その衝撃力で何度も伸び縮みしてしまい、車が跳ねる状態になってしまいます。そこでショックアブソーバーがバネの伸び縮みを止める役割をすることで車の安定性が保たれるわけです。
旋回性能の高いスポーツカーは固めセッティング！
このバネとショックアブソーバーの調整が車の乗り心地を大きく左右させます。サスペンションの強弱はボディの大きさや重量によっても異なりますが、主に軽自動車のタイプによって調整を行います。
たとえばスーパーハイトワゴンのように小さな子供のいる家族向けの車種は、ホイールベースが長いため路面からの衝撃が強くなりがちなので、比較的柔らかめにセッティングし、衝撃を吸収すると同時に乗員の快適性を確保します。
しかし同じスーパーハイトワゴンでもカスタム系になるとターボチャージャーが装着されることからハイパワーになり、発進や停止の際に荷重が前後左右に移動しやすくなることから若干、固めにセッティングされます。
これがスポーツカーになると旋回性能が強く求められることから、コーナーリングでもロール幅（車体の傾き）をできるだけ少なくするためにサスペンションはさらに固くなります。
したがって市街地を走っている時の乗り心地は家族向けの車種に比べるとゴツゴツとした突き上げを感じますが、ある程度の速度が出るとショックアブソーバーの減衰力が高いので、コーナーや路面に凹凸があっても車体をフラットに保つ特性を発揮します。
サスペンションの調整は各メーカーの特徴でもあるので、自分に合った乗り心地の車種を見つけるにはいろいろなメーカーの車種を試乗するのがベストです。
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